12月26日、
とーちゃん2回目のコロナ陽性。
基礎疾患(慢性の心臓病・腎臓病)が原因となりまして、
すぅっといなくなってしまいました。
いなくなってしまうまでの数週間を、
時系列で簡単に書きます。
12月5日
数日前のこと。
とーちゃんがお世話になっているサービス付き高齢者住宅のスタッフさんから悩み相談がありました。
おとうさん、しばらくゴホンゴホンとセキが続いてるけど、
PCR検査をお願いすると嫌がるんです。
「うーん、、、」
「コロナワクチン接種と勘違いしてるなぁ・・・」
「ワクチン接種は絶対やんない!って言ってたから。」
「違うよ!と強引にでも検査しなきゃですねぇ・・・」
「とても嫌がるので、もしできたら立ち会って欲しいです」
「時間的に調整して、とーちゃん拘束しにいきましょうか?」
「今、近くに来たので、これからでも間に合いますか?」
というくだりがありましたPCR検査。
ずっと嫌がっていた検査を、
なぜかすんなりと受けてくれました。
「おとうさん検査受けてくれました」
「え?暴れませんでした?」
「説明したら静かに受けてくれましたよ」
「すごいですね、所長」
「で、ですけど・・・コロナ陽性でした」
「あー、判定できたんですね!おめでとうございます」
「申し訳ないです」
「いやいや、ワクチン嫌がってたし、しょーがない」
ここから数日間ほど高熱が出たとはいえ、
ここのスタッフさんたちがとても親身な看病してくださり、
特に心配することもなく静かに体調を整えていました。
療養期間中に差し入れたアイスや甘酒などを
普通に食すくらい、元気そのものでした。
なので、九州に住むとーちゃんの妹さんには
「とーちゃんコロナですけど普通に元気です。心配しなくて大丈夫です」と連絡しただけです。
数日後、妹さんから経過について心配の連絡が来ました。
「あんちゃんどうねぇ?」
「あー、ごめんなさい。数日間は熱が出たようですけど、あとは普通に食事してるし、あまりにも普通なので経過報告すらしてませんでした。やっぱりとーちゃんは頑丈です」
「やーっぱり、あんちゃんはすごいねぇ・・・」
「健康オタクだからねぇ」
「ですよね」
最近はコロナの療養期間が1週間のようです。
療養期間が終わる3日ほど前、
「ベッドからドスンと落ちた音がした」
とスタッフさんから連絡がありました。
わからないけど、どこか痛がってるとのことでした。
どこが痛いのか言えず、まるで子供のような感じの訴え。
あと少しでコロナ療養期間が終わるので、様子をみることに。
あまりにも続くので2日後、
往診の先生にお願いして来てもらうことになりました。
12月11日の夕方18時くらい。
コロナ療養期間の終了が12日の0:00AMなので、
コロナ療養期間終了の6時間ほど前のことです。
このときは、すでにおしっこが出なくなっていて、
後から分かることですが、尿毒素が体全体にまわっていた様子。
急ぎ救急車を要請して、
コロナ対応ができる市内の病院に搬送手配。
いろいろあって、
実際に救急車が病院へ向かったのが、9時頃。
弟にも待機依頼の連絡をして、一緒に病院に。
そこから、いろいろありまして、、、
ようやく11時30分頃に入院が決まりました。
12日朝。
病院から連絡あり、転院が決定。父の心臓の主治医がいる病院へ転院となり、お昼の時間に立ち会いました。
転院用の救急車からタンカーに乗っかって降りてきた父の表情は、安堵した様子。変わらず痛そうな表情もありました。
透析をするため、救急室で首に透析用の管を入れまして、
ベッドに横たわったまま、病棟へ向かうとーちゃん。
移動中、コロナ患者というよーな扱いだなぁと感じたので、
「マスクをしなきゃね」
と、とーちゃんに近づきマスクを付けてあげました。
「良かったねぇ」
そう言うと、とーちゃんは今いる場所が分かったような感じの表情。けども、変わらず顔がいたみでゆがんでました。
ただ、昨日とは異なり、とても安堵した感じの雰囲気。
痛みの顔がすっと出てきますが、ほっとする表情。
安心した感じでした。ここの病院は、10年ほど前に、胸部切開手術を受けて、ぶっとーしで1年ほど入院をしてたとこ。
とーちゃんが大ファンの主治医さんがいる場所。
受け入れてくれて、良かったねぇ。
しばらく集中治療室。
17日AM10時。
主治医から、とーちゃんの説明を受けました。弟と一緒に。
ギリギリだった腎臓がコロナ罹患により急速に悪化して、
身体中の毒素を心臓に負担をかけぬよう透析中とのこと。
とーちゃんの心臓は、何度もオーバーホールしてまして、
最終的には胸を開いて太ももの血管を移植して強化。
けど、心臓機能は5割くらいの稼働で生きてきました。
心臓のために何度も手術して造影剤とか薬とか使ってきたので、
だんだん腎機能が弱っていきまして、透析ギリギリの状況ではありました。
ただ健康食品ヲタクのとーちゃんだったので、
いろいろと自助努力で今日まで乗り越えてました。
けど、マックはずっと好きだったようで隠れて食べてました。
その腎臓が、コロナで急速に悪くなった。
ということでした。
24日昼。
一般病棟に移ることができた、との連絡を受けました。
やっぱりすげぇな、と思いながら、レンタルパジャマの手続きをしに病院に行ってきました。
ふたたび、看護師さんから連絡がありました。
今は鼻から栄養剤を入れてるので、入れ歯を使って
お口から食べてもらうリハビリを始めたい。
あと、会話しても回答がモゴモゴになるので、
入れ歯を持ってきて欲しい、とのことでした。
このとき看護婦さんに
「意識あるとはいえ、会話できるような状態ですか?」
と聞いたところ
「あ、大丈夫ですよ、電話つなぎますね」
とサクッと言われました。
???まじか。
ホントに普通なんか?と、恐る恐る
とーちゃんと電話口で話しました。
「大丈夫?」
「モゴモゴ」
「元気そうじゃん」
「モゴモゴ」
「頑張れよ」
「モゴモゴ」
「入れ歯持って行くからなー」
「モゴモゴ」
「看護婦さんに迷惑かけんなよ」
「モゴモゴ」
「じゃーねー」
「モゴモゴ」
看護婦さん:入れ歯あるともう少し話せると思いますよ
僕:なんか、、、大丈夫そうですね。
25日昼。
とーちゃんがお世話になってる
サービス付き高齢者住宅にて入れ歯を回収して、
午後、病院に届けに行きました。
ポリデントと一緒に。あと、おむつ代金も。
いやいや、確か昨日も病院に行ったなぁ。
けど、コロナで面会ができないし、
パジャマも洗わなくて済むのだから、
昔の入院とかに比べると楽ちんだな。
コロナってすげぇな、と思ってました。
26日朝。
仕事で出勤したら、医師から9時過ぎに入電。
25日の夕刻にコロナ陽性判定となり、
高熱が出て、、、
あとはこんな感じ(↓)。
俺は100歳まで生きるんだ!
と、いつも言ってたとーちゃん。
マジで僕が先に死んじゃうかも、、、と
本気で考えていたのですが、
あんだけ太いとーちゃんが、
突然に、
すぅっっっと静かにいなくなってしまいました。